第16回 CRCと臨床試験のあり方を考える会議 2016 IN 大宮
臨床研究のクオリティーを確保するために必要なこととは​~他のプレイヤーとの協働

会議代表等挨拶

会議代表あいさつ

会議代表

東京大学医学部附属病院 臨床研究支援センター
渡部 歌織

皆様こんにちは。

このたび「第16回のCRCと臨床試験のあり方を考える会議in大宮」の代表を務めることになりました。

CRCが主体で開催する会議としては本会で5回目となります。

私がCRC駆け出しの頃の話になりますが、当時献身的に臨床試験関連の研修等の活動をされていた先輩CRCの方から、「私への感謝はいいから、いつか、受けたことを貴方も後進に返しなさい。」と言われたことがずっと心に残っていました。あれから15年も経ってしまいましたが、代表のお話を頂いた際に、今ようやく皆様のお役に立てる機会に巡り会えたと思い、本大役をお引き受けする決心をしました。重責を感じつつも、今までCRCを育ててくださった方々へのお返しが少しはできるといった喜びもまた同時に感じています。

第16回のメインテーマは「クオリティを担う一員として今何をすべきか?~分業と連携~」としました。

本会に参加される方は何らかの形で臨床試験に関わっている方が多いと思いますが、お一人お一人が「自分には何ができるのか?」といったことを考えていただき、会議終了以降の業務に活かしていただけるような内容にしたいと考えています。

テーマにある「クオリティ」は日常よく出てくる言葉ですが、「ハイクオリティ」や「オーバークオリティ」など、色々な使われ方をします。臨床試験で求められるクオリティとはどのようなものなのでしょうか。また、副題の「分業と連携」に関しては、昨今の治験はグローバル化、IT化が大きく進んで、CRCを取り巻く人や業務も大きく様変わりし、多様化しています。更に、ICH‐GCPも改定の動きがあり、この一年で更に大きな変化が起こる可能性があります。また、治験以外の臨床試験では、指針の改定などで今まで以上に環境を整える事が喫緊の課題となっていますし、法制化の動きもあります。そんな流動的な中で、臨床試験に関わる各プレーヤーが己の役割を見失わずに、期待された役割を発揮することがより重要となってくるのではないでしょうか?テーマにはそんな思いが込められています。

ホームページのデザインは、上記テーマを連想させるデザインとなっています。一人一人のプレーヤーが専門性を発揮し、その責任の下で進められたプロセスが枝となり、データの葉を茂らせ、大木となって実(成果)を結ぶといったイメージです。

本会議も同様に私一人の力で開催することは不可能です。プログラム委員長は東京医療センターの近藤さんにお願いし、その他の委員も経験豊富な方々にお引き受けいただく予定です。また、運営委員は長年活動を共にしてきた関東甲信越の国立大学病院で構成される、国立大学病院臨床試験アライアンスの仲間に依頼し、その事務局長の増子さんに運営委員長をお引き受けいただきました。

CRCという仕事を通じて巡り会った仲間に協力をしてもらいながら、臨床試験に携わる皆様の糧となるような内容をご用意したいと思います。2016年9月18日(日)と19日(月・祝)は、ぜひとも東京からのアクセスの良い大宮にご参集の程、よろしくお願いいたします。

2015年9月吉日

プログラム委員長挨拶

program_director

独立行政法人国立病院機構 東京医療センター 臨床研究センター
臨床研究・治験推進室
近藤 直樹

このたび「第16回CRCと臨床試験のあり方を考える会議in大宮」のプログラム委員長を務めさせていただきます近藤 直樹です。会議開催にあたりまして、ご挨拶をさせていただきます。

私が医療現場で働き始めたのは、旧GCPが施行された平成2年です。その当時、治験の「ち」もわからない新卒である私は、治験事務局を担当していた副薬剤科長の下、治験薬管理、治験審査委員会の資料作成などの業務を補助しておりました。あれから25年、治験の「ち」もわからなかった私が、“CRCと臨床試験のあり方を考える会議”のプログラム委員長を務めるとは、自分自身が一番信じられない話で、その責務に今から緊張しております。 さて、私が医療現場で働き始めた当時、治験の仕事は医師と治験依頼者だけで行っており、言い換えれば、個々のプレイヤーの働きは広く、一つ一つの中味は浅くならざるを得なかったために、治験のクオリティは現在と比べ比較できるものではありませんでした。それが今では、CRC、DM、PM等のプレイヤーの数が増え、かつその専門性は非常に高くなっており、治験のクオリティは以前に比べ相当高いものとなっているものの、自分の専門領域以外の仕事の内容が把握しきれないものとなっています。そのため、治験・臨床試験におけるチーム内での連携は大変重要なものとなっています。

このような現状を鑑み、今回の本会のテーマは、“クオリティを担う一員として今何をすべきか?~分業と連携~”ということを掲げることになりました。プログラム委員一同、このテーマをもとに、少しでも参加者の皆様へ有益な情報提供と熱い意見交換ができればと考えております。また、“CRCと臨床試験のあり方を考える会議”は、今回で16回目を迎え、参加者も上級者、中級者、初級者と幅広くなっているため、年々参加者のニーズは多様化しております。こういったニーズも確実に把握し、プログラムに反映できればと考えております。さらに、第15回におけるプログラムの中で、継続的に検討すべきテーマがあれば、それも盛り込んでいければと考えております。

最後になりますが、多くの関係者のご助言等いただきながら準備を進めさせていただきますので、ぜひとも、2016年9月18日、19日は大宮の地へ足を運んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

2015年9月吉日

運営委員長挨拶

臨床研究支援センター
大学病院臨書試験アライアンス
増子 寿久

このたび「第16回のCRCと臨床試験のあり方を考える会議in大宮」の運営委員長を拝命いたしました大学病院臨床試験アライアンス事務局の増子と申します。

本会の運営委員会は大学病院臨床試験アライアンスのネットワーク会員校8大学9病院のメンバーで構成されています。各大学のメンバーが本会の運営のために様々な角度から、また様々な経験と専門性を駆使して協力しています。まさしく、本会のテーマの「クオリティを担う一員として今何をすべきか?~分業と連携~」の通り、私たちはそれぞれがクオリティを担う一員として、本会に参加していただく皆様に様々な情報を提供できるよう、そして有意義な場になりますよう業務を分担し、一丸となり連携した活動を運営委員会としてすすめさせていただく所存です。

CRCが主体で開催する会議としては本会で5回目となります。

私は昨年まで、製薬企業、業界活動を通じて本会に参加させていただいておりました。企業の立場、そして今、大学の組織の中から見る立場、確かにいろいろな違いを感じています。しかし、日本で企業治験を実施する際には、もちろん責任医師の力は重要ですが、データの信頼性を確保する上で、CRCさんの存在は不可欠であることは間違いない事実です。また、企業のモニターさんも試験の質を維持するための活動を切れ目なく対応しており、医療現場での医師、CRCそしてモニターの皆さんのそれぞれの立場での連携については、私自身は立場が変わりましたが、変わるものではないと感じています。

ご参加いただく皆様にも、今回のテーマはどの立場からも関与できるテーマです。1つのテーマに対してそれぞれの立場の考えを共有できる良い機会であると思います。ぜひ、2016年9月18日、19日は大宮へ足を運んでいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

2015年9月吉日

運営事務局:株式会社日本旅行 ECP営業部
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